凍 結 筋 症 候 群
Frozen Muscle Syndrome

これは、おそらく、日本人に固有の筋変性である。

【その特徴】

1.骨面近くの深いところに出来ること。(補足)
2.表面に0.5ミリでも鍼が刺されば、皮膚面までの広い範囲をやわらげること。
3.運動器系の筋の、張り感・つっぱり感・詰まり感・耐え難い疼痛の原因に
  なること。
4.多様な内科疾患の温床となること。
5.不眠症・自律神経失調症・耳鳴・めまいなどの神経疾患の温床となること。
6.放置しておけば、高齢者によく見られるゴツゴツした身体になり、生活運
  動機能に制限をもたらす。
7.日本人に特に顕著な筋変性である可能性がある。

【その治療の方法】-おそらくは掃骨鍼法に同じ-

1.当該凍結筋の表面にまで鍼を送り、ジワジワと鍼を凝りに通す。または、
  コツコツと表面を突く。
2.かなり太めの鍼を使う(1寸3~6分の場合は5番。2寸の場合は8番)。
3.精神疾患・糖尿病・リウマチ・膠原病などの難治性の慢性疾患をを除けば、
  ほとんどすべての病院外来で治療を受けている人の疾患を治癒させうる。
4.ほとんどの場合、病院医療よりも治療成績がよく、低コストである。
5.凍結筋に針が通るときは、筋膜表面に広がる独特の痛みを伴う。
6.経絡治療とは一線を画し、鍼によって触知した筋を鍼でやわらげることに
  よってのみ、症状の緩解を目指す。
7.効果は即効的に発現するが、2日目に最大の効果が現れることが多い。

多くの場合、トリガーポイントと、筋・腱付着部症と、凍結筋症候群(仮称)が
混在していることが多く、患者がより強く症状を訴えるところから、治療を開始する。

このページで紹介しているレントゲン写真からは、筋の変性は何ひとつ分からない。

映っていないから異常ありませんでは済まされない!!

【その症状】

A)頸部

頸椎周辺の凍結筋が起こす症状。

 1.頭痛
 2.吐き気
 3.不眠
 4.めまい
 5.立ちくらみ
 6.耳鳴り
 7.目のかすみ
 8.集中力減退
 9.思考力減退
10.情緒不安定
11.気候の変動による体調不良
12.ベル麻痺
13.メニエル症候群
14.突発性難聴
15.アレルギー性鼻炎
16.頑固な咳・呼吸が浅い・胸部圧迫感

これらは、頸椎周辺の凍結筋を鍼でほぐせばウソのように消えるか、大幅に軽快する。

ムチウチなどの大きな筋のダメージにつきまとう症状は、おおむねこの範疇に入る。

 ジワジワ負荷が蓄積するか、いっぺんに蓄積するかの違いはあるが、 基本的には、
G(重力負荷)の蓄積が原因である。 一般的にストレスという言葉(たんにストレス
と言う場合は精神的ストレスを意味する)がよく使われるが、それも結局は、身体への
重力負荷という形で、物理的ストレスに変換されて、身体を疲労させ、心身の疲労の悪
循環を作る。
 精神的なストレスがない場合でも、たとえば、長時間座椅子に座って、好きなテレビ
番組を見ていたりすると、腰にストレスがかかる。これは、精神的ストレスを伴わない
が、重力負荷という点から見ると同じ負担を身体にかけていることになる。

 「テレビを見るだけで何にもしていないのに・・・・」という人が居るが、実は、腰
には、大変なストレスをかけている。仕事や悩み事でじっと座っているのと何ら変わり
はない。


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