腰の凝りに関しては、今まで治療した中でも最悪の部類に入る。第二腰椎から
骨盤まで驚くほど固まっていた。最初の妊娠で腰を痛め、お産で痛め、育児で痛
め、さらに二人目の出産と育児で痛め、そのうえ交通事故で痛めて来院した。 
 腰はほとんど曲がらなかった。まるで電信柱である。5番や6番の針では通ら
ない固さであった。2寸ないし2.5寸の8番針(0.3ミリ)を使った。それ
でも針を持つ指がしびれた。週一回の治療を半年続けたところで、ほぼ日常生活
に支障はなくなった。今は、月に一度くらいの割合で、痛みを感じたときに来る
ようになった。
 ママさんバレーにも参加しているらしい。治療の痛みは相当なもので、額に汗
が浮かんでいたが、「治るなら我慢する」と言っていた。これまでの痛みがいか
にひどいものだったかが分かる。この人も「いくらお金を使ったか分からない」
クチであるが、私が得た治療金額は10ヶ月で20万円程度のものである。それ
でほぼ治った。針痕からも治療が相当にハードなものであったことが分かると思
う。腰椎を取り巻く凝りは、特大のパイナップルのようであった。畳の方がまだ
柔らかいような凝りが、そんな大きさで腰椎を取り巻いていたのである。
 治療が終わってしばらくすると、針の跡はすっかり消え、他の部位よりもすべ
すべした肌になっていた。いまでも1年に一度くらい治療するが、この部分の肌
はきれいである。


治療例のページに戻る