主訴は全身の疲労による集中力の欠如である。大学で教鞭を執っており、
膨大な文字校正を行っているという。また、かなりハードな旅行をしたため
であろうが、全身に疲労感があるという。触診すると「これでは集中力が出
てくるはずがない」と思われるほどに、脊椎両側の過緊張がひどかった。軽
い指圧でもかなりの痛みを訴えるほどであった。写真は、第7胸椎両側と第
2腰椎両側の施術部位を示している。第6胸椎までが棒状に緊張しているた
め、物理的ストレスが第7胸椎に加わっており、特異的な圧痛を生じていた。
 また、上部頸椎には異常な硬結があり、これを取るのに一苦労した。富士
山を超える高度の中国奥地をバスに揺られて旅行したという。酸欠状態で首
の揺れをこらえたことによるものかもしれない。
 関西から治療のために来た人なので、たっぷり二人分の治療をした。帰り
の船の中では熟睡できたらしく、帰ってすぐに延び延びになっていた取材に
行けたという。「背中から首にかけての不快感が消えて、劇的に回復しつつ
ある」という連絡があった。


治療例のページに戻る