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50才男性。執筆業。29年間原稿を書き続けている。右手の痛みと痺れ。MRI画
像でヘルニアが確認された(画像持参)。19歳の頃、交通事故で頚椎捻挫(車が転
覆し、屋根で首が押された)。若いころ、オートバイで何度も転倒している。   
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 この画像を持って来た人は、右手のしびれと痛みを訴えていた。整形外科の医師は
このMRI画像を見て、ヘルニアが原因だが、たいしたことはないので手術の必要は
ないが、痛みが続くのならそれも検討しようとと言ったらしい。この人は、30年前
に交通事故を起しひどいムチ打ち状態になっていた。その後、仕事の疲れが蓄積して
右手が使えないほど悪化していた。

 広島から治療に来るというので、2泊3日か3泊4日の治療を勧めたが、1泊2日
で症状の8割は消えたので、あとの2割は放っていても消えるだろうと判断した。朝
出発すれば、夕方5時には治療を始められるし、あいた時間は別府の温泉に入るのも
良い。痛み出したら、また来れば良い。この人も、これまでの治療にいくら使ったか
わからないクチである。

私が得た治療費は、5000円の治療2回で。計1万円である。もっともいつもこん
なにうまく行くとは限らない。10回くらい掛かったこともある。それでも5万円で
ある。たいした額にはならない。

 整形外科での診断は、誤診である。これは線維筋痛症である。ただし、骨に張り付
いたコリは、まるで石のようであった。私はこれを凍結筋と呼んでいる。骨状筋と呼
んでも良い。ここまで硬くなった筋組織を直接治療できるのは針治療用の針(鍼)だ
けであろうと思う(それも針先がかなり強いもの)。

そういうコリが、首から肩関節・上腕骨・肘関節・前腕の2本の骨にガッチリ張り付
いていたのである。


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