超多忙な人の喘息発作の治療


超多忙なお客さんが、喘息の薬が効かなくなったと言ってきた。針をすると、

しばらく持ち直す。気管支拡張剤とステロイドの吸入剤が効かなくなると、針

治療に来る。ステロイドの副作用で過食が生じ、以前に比べひとまわり肥えて

いた。そうなるまで、治療に来られないくらい多忙である。はっきり言って

殺人的な忙しさである。

これから下関まで車で行かねばならない。片道3時間半はかかるが、
高速道路を運転中に発作が起きたら大変なので、針で止めて欲しい。

というのが治療の要望である。

この人の治療は何度かやっているので、止める自信はあった。出発の時間まで

45分。狙うのは、治喘である。最硬結点を探って、骨面に至るまで鍼を通す。

脊柱両側のこわばりを一気に取るため、脊柱棘突起間刺針を加え、パルスと

遠赤外線を併用して筋肉の緊張を取る。45分後には安心して出発できた。

この針治療の特徴は、置針して10分もすると効果が現れることである。

途中で咳き込んでも、構わずに治療を続ける。そうすると気管が開いて来て、

呼吸が楽になるのが実感できる。胸郭の圧迫感も消える。







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